シャンプー選びは「成分」よりも「用途」で考える時代へ
シャンプーを選ぶとき、多くの人がまず気にするのは「成分名」です。
「アミノ酸系が良いって聞いた」「硫酸系は良くないらしい」など、成分名による判断は一般的になっています。
しかし、整体師として30年以上、髪や頭皮の相談を受け続け、さらに登録販売者として一般用医薬品・ヘアケアアイテムに触れる中で感じたことがあります。
――シャンプー選びは “成分の良し悪し” よりも “用途の適正” が重要である。
どれだけ人気のシャンプーでも、「今のあなたの頭皮や生活スタイルに合っていない」ものを使えば期待した仕上がりにならないこともあります。
この記事では、成分だけにとらわれず、目的に合わせてシャンプーを選ぶ考え方をわかりやすく解説します。
シャンプー選びの前に、まず頭皮の基本状態を知ると失敗しません。
関連記事:「頭皮環境の基本:健康な髪が育つ条件とは」
なぜ「成分だけ」で選ぶと失敗しやすいのか
シャンプーの成分はたしかに大切ですが、「良い成分=誰にでも最適」ではありません。
たとえば、アミノ酸系は刺激が比較的マイルドで人気ですが、皮脂が多い人が使うと洗浄力が物足りないことがあります。
逆に、洗浄力がやや高めのシャンプーが悪いわけではなく、皮脂量が多い人にとっては必要なケースもあるのです。
つまり、頭皮の状態・髪の長さ・乾燥レベル・皮脂量・スタイリング剤使用量などの「用途」に合っていなければ、良いシャンプーでも合わない可能性があります。
まず理解したい:シャンプーの役割は「汚れを落とすこと」
シャンプーの基本的な役割は「頭皮と髪の汚れを落とすこと」です。
そのため、日常でどのような汚れが付くかによって、必要な洗浄力が変わります。
・皮脂が多い人
皮脂量が多い人は、洗浄力がマイルドすぎると汚れが残りやすくなり、ベタつきやニオイが出やすくなります。
日中に頭皮がすぐベタつく人は、マイルドすぎるシャンプーより、“適度に皮脂を落とせるタイプ” がおすすめです。
・乾燥しやすい人
乾燥肌の人は、洗浄力が高めのシャンプーだと頭皮がつっぱったり、フケが出やすくなることがあります。
そのため、皮脂を落としすぎないタイプのシャンプーが向いています。
・スタイリング剤を毎日使う人
ワックスやスプレーは想像以上に残留しやすいため、洗浄力が弱いと落ちにくい場合があります。
スタイリング剤を多く使う人は、用途に合わせてやや洗浄力のあるタイプを選ぶ方が無理なく落とせます。
用途別:あなたに合ったシャンプーの考え方
① 皮脂量が多くベタつきが気になる人
ポイントは「しっかり洗えること」。
洗浄力は“強すぎず弱すぎず”が理想で、髪のダメージより頭皮の清潔感を優先します。
・仕事で汗をかきやすい
・夕方になると頭皮が湿る感じがする
・帽子をよくかぶる
このような人は、洗浄力が穏やかなタイプだけではすっきりしない場合があります。
② 乾燥しやすく、フケが出やすい人
皮脂を落とし過ぎないことが大切です。
保湿に特化したシャンプーを選ぶことで、頭皮のつっぱり感を軽減できます。
また、乾燥タイプの人は「お湯の温度が高すぎる」だけでも状態が悪化する場合があるため、38℃前後のぬるま湯で洗うのもポイントです。
③ ボリューム不足が気になる人
ボリュームが出にくい人は、髪の根元がペタッとしやすいため、軽やかに仕上がるタイプが適しています。
しっとり系ばかり使うと重さでつぶれやすいので注意しましょう。
④ ダメージケアが必要な人
ブリーチ・カラー・アイロンを使う人は、髪の負担が大きいため、ダメージ部分を優しく扱う必要があります。
ただし、「ダメージケア=しっとり」ではないため、髪質に合わせて重すぎないタイプを選びます。
⑤ 敏感肌の人
敏感肌の場合は、「洗う回数」や「刺激の少ない使い方」も重要です。
シャンプーの種類だけでなく、すすぎ残しを減らすことも頭皮環境を整えるポイントになります。
「用途」で選ぶと長続きしやすい
成分にこだわりすぎると、「あれもダメ」「これも良くない」と選択肢が狭くなることがあります。
一方、用途に合わせて選ぶ方法は、あなたの生活スタイルに自然にフィットするため、現実的で続けやすいのがメリットです。
また、用途ベースで選んだほうが、
- 季節の変化
- 髪の長さの変化
- スタイリング習慣の変化
などにも対応しやすくなります。
シャンプーの効果は生活習慣にも左右されます。
詳しくは 「生活習慣が髪に与える影響:食事・睡眠・ストレス」
まとめ:シャンプー選びは「今の自分」に合わせることが大切
シャンプー選びで最も大切なのは、あなたの頭皮状態と生活スタイルに合わせることです。
成分は参考になりますが、それ以上に「用途」や「現状」に合っているかどうかが、快適な髪と頭皮のコンディションに繋がります。
迷ったときは、以下のポイントを押さえましょう:
- 皮脂量は多い?少ない?
- 乾燥しやすい?ベタつきやすい?
- スタイリング剤は毎日使う?
- 髪の長さやダメージはどう?
これらの要素を総合して考えることで、「自分に合うシャンプー」が自然と見つかります。
あなたの日々のケアが楽になり、無理のないヘアケア習慣へとつながるはずです。


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